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「ホワイトアウト裁判」運転手に徐行義務。吹雪で視界が奪われても有罪判決の理由

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ホワイトアウト裁判の行方

 

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北海道のニセコ町道道で2018年2月に、乗用車で歩行者2人をはねて死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた調理師の男(48)の判決公判が2020年1月10日、札幌地裁でありました。

運転手が激しい吹雪のなか、道路わきを歩いていた女子大生を車ではねて死亡させています。

この裁判では、吹雪でまったく前が見えないホワイトアウトだったことが争点でした。

裁判では、調理師の男に「徐行義務があった」とし、禁錮1年2カ月、執行猶予3年(求刑禁錮1年10カ月)の判決が言い渡されました。

弁護側は即日控訴しています。

 

有罪判決の理由

 

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裁判所では有罪判決の理由を

「吹雪などによる視界不良時には、障害物の発見が遅れても衝突を避けられる速度で運転する義務があると指摘し、今回の事故現場の当時の視界を約11・1メートルと認定。直ちに停止することができる速度で進行しなければならなかった」としています。

弁護側の「速度を落として注意深く運転していた被告に過失はない」として無罪を訴える主張を退けるかたちになりました。

 

ホワイトアウトとは

 

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ホワイトアウトという現象は北海道に住んでいる人間なら何度かは体験している、猛吹雪で周りがまったく見えなくなる現象です。

このホワイトアウトに遭遇すると、視界が奪われ方向感覚もなくなります。

このホワイトアウトでは、2013年に父親が自らの体温で小さい娘を守って亡くなるという悲しい事件も起きています。

 

ホワイトアウトで車を運転するという愚行

 

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ホワイトアウトに遭遇したら、ハザードを点けて停止してホワイトアウトが通り過ぎるのを待つというのが一般的な対応策です。

どうしても自動車を走らせる場合は、いつでも止まれる「徐行」が当然です。

この被告の男は、ホワイトアウトの時に一時停止すると後続車から追突される恐れがあったなどと主張しており「事故は避けられなかった」として無罪を主張していますが、「速度を落として注意深く運転」と「徐行」は違います。

 

「徐行」とは

 

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徐行とは「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」であり概ね5キロくらいとされています。

これは人の歩く速度くらいでブレーキを踏めばすぐ止まれる速度です。

被告の主張する「速度を落として注意深く運転」していたなら事故は起きません。

よく自分は徐行していたと主張する交通事故の相手は、徐行を20キロくらいだと勘違いしています。

ホワイトアウトのように周りがまったく見えない状態なら、止まるか徐行すべきなのは当然かと思います。

 

まとめ

 

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被告の男は自分では速度を落として注意しているつもりでも、交通事故を起こしています。

特に事故が起きやすい

・交差点で右左折するとき。

・歩行者等の側方を通過するときに安全な間隔がとれないとき。

については、道路交通法にも定められている通り「徐行」が必要です。

ほとんどそんなことをやっているやつはいない・・と事故を起こした時に開き直る前に、徐行の意味をきちんと理解しましょう。