全力老後!熱くて悪いかっ

老後について真剣に熱く考えます

「老後の生活は生活保護に頼るから」はもう通じない?困窮した高齢者が生き抜くためのシンプルなたった1つの方法

老後に生活に困ったら「生活保護」を受ければいい・・・と思っていませんか。

わたしもそう思っていたひとりです。

しかし、その「生活保護」が高齢者にとって非常に厳しいものになっています。

  

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ネットカフェに火をつけたネットカフェ難民の40歳の男

 

2019年9月18日に東京・新宿の漫画喫茶の個室に放火した疑いで、40歳の男が逮捕された事件を覚えているでしょうか。

無職の原子真一容疑者(40)は、16日午前11時ごろ、東京都新宿区新宿3丁目にある『マンボー新宿靖国通り店』で、トイレットペーパーや雑誌に火をつけ、部屋を燃やしました。

当時、店内は店員や客が少なくとも10人以いましたが幸いにも、けが人は出ませんでした。

 

人を刺すか火をつけるか考えた結果



原子容疑者は犯行のおよそ1時間後、「漫画喫茶に火をつけた」と、近くの交番に出頭し逮捕されました。

警察の調べに対して、原子容疑者は「職や住居を転々とする生活に疲れ、人を刺すか火をつけるか考えたが、火をつける方が簡単だった。今の生活に疲れた」と容疑を認めています。

原子容疑者は、住所を失って、ネットカフェを転々としているネットカフェ難民でした。

住所を喪失し、あちこちを転々としながら綱渡りのように生活する生き方には疲れたというのが動機という、現代日本の貧困化を象徴したような事件です。

 

老後の貯金もできない中年たち

 

原子容疑者に限らず、日雇いやフリーターや非正規雇用は、その日を生き抜くのが精一杯で、生活は不安定。

貯金もできません。

いったん歯車が狂うと、現代の日本でもお金も住むところもない中で路頭に迷う事態が発生します。

 

東京難民

東京難民

 

  

総務省の最新の資料では約4割が非正規社員

 

総務省が2019年に発表している統計では

 

・正規の職員・従業員は3513万人と,前年同期に比べ29万人の増加。

・非正規の職員・従業員は2124万人と,29万人の増加。
・役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は37.7%。

となっています。

 

日本で働く約4割が、非正規社員ということになります。

 

非正規社員の理由は

 

非正規社員を続ける理由として

 ・自分の都合のよい時間に働きたいから
 ・家計の補助・学費等を得たいから 
 ・家事・育児・介護等と両立しやすいから 
 ・通勤時間が短いから 
 ・専門的な技能等をいかせるから 
 ・正規の職員・従業員の仕事がないから

などとなっています。

また、正社員の仕事があっても、若いうちは非正規社員の方が給与が高い場合もあります。

 

失業者の理由の1位は「希望する種類・内容の仕事がない」

 

失業者を見てみると、190万人と,前年同期に比べ4万人増加しています。

仕事につけない理由別にみると,
「希望する種類・内容の仕事がない」とした者が49万人と1位です。
「条件にこだわらないが仕事がない」とした者が8万人と,2万人減少しています。

それ以外は、

・賃金・給料が希望とあわない 
・勤務時間・休日などが希望とあわない 
・求人の年齢と自分の年齢とがあわない 
・自分の技術や技能が求人要件に満たない 

などです。

 

生活保護で一度生活を立て直すができなくなった

 

原子容疑者のようになれば、普通、「生活保護」を申請すれば通りそうなものですが、いまはそう簡単には「生活保護」が受給できないようです。

わたしは2008年に「派遣切り」があった際に、猫も杓子も「生活保護」を受給していたのでNPO法人や弁護士に依頼すれば案外簡単に「生活保護」がもらえるというイメージがありました。

 

反貧困ネットワーク » 悩みを抱えている方へ [生活保護・ホームレス・ 貧困全般]

 

しかし、いまはそれほど簡単に「生活保護」が受給できないのが現状のようです。

 

2012年の舞鶴市の水際作戦

 

2012年の京都府舞鶴市で子供を3人かかえ、妊娠しているシングルマザーに「生活保護」を拒否した水際作戦。

 

生活保護:「所持 600 円」申請拒否 京都府舞鶴市に受理指導
2012 年 6 月 20 日 毎日新聞 大阪朝刊
京都府舞鶴市が今月、子供3人を抱え生活が困窮している同市の女性(33)からの生活保護申請を窓口で拒否したことが 19 日、分かった。市民団体から通報を受けた府が「申請権の侵害」と同市を指導し、受理された。同市は「対応に問題はなかった」としている。
労働・貧困問題に取り組む市民団体「京都POSSE」が記者会見し、明らかにした。同団体によると、女性は昨年離婚し、5~11 歳の子供3人と暮らす。別の男性との間の子供を妊娠中だが、その男性とは連絡が取れないという。今年2月に失業し、収入は児童扶養手当など月額約8万円。家賃や光熱費を滞納し、冷蔵庫も洗濯機もないという。
所持金が 600 円になった今月 11 日、生活保護申請のため同市役所西支所を訪れたが、取り合ってもらえなかった。女性は同団体に相談し、翌 12 日午前、再び同支所で申請書類の交付を求めた。しかし、担当職員は「胎児の父親の連絡先が必要」などと拒否。人気お笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんの母親の生活保護問題に言及し「最近、結構(市民の目が)厳しい」などと話したという。
同日午後、同団体スタッフが同行しても拒否され、自作の申請書を窓口に置いて帰った。翌 13日、同団体が府に相談。府は同市に口頭で改善を指導した。15 日、同市職員が女性を訪れ、12日付で受理したと説明した。府福祉・援護課の青木賀代子課長は「父親の連絡先は生活保護の要件ではない。法の趣旨に反する」。同市福祉援護課の名内哲治課長は「相談の途中との認識だった。胎児の父親が同一世帯で生活しているかなど質問をしたが明確な回答はなかった」としている

 

2012 年 6 月 20 日 毎日新聞より引用

 

一時期、話題となった役所の「生活保護」への水際作戦です。

 

 札幌で起きた姉妹凍死事件

 

わたしの住む札幌でも、2012年1月に生活保護の受給ができず、姉妹が凍死するという事件が起きています。

2012年1月に、札幌市白石区のマンションの一室で、遺体で発見された40代の姉妹は、生活保護申請が認められず窮乏を極めて亡くなっています。

姉の佐野湖末枝さん(42歳)は失業中で昨年末に病死(脳内血腫)しており、知的障害のある妹の恵さん(40歳)は姉の死後に凍死。

料金滞納で電気・ガスも止められ、冷蔵庫の中は空っぽでした。

湖末枝さんは体調不良に苦しみながら就職活動や妹の世話をし、3度にわたって白石区役所に窮状を訴えていましたが、最後の頼みの綱の「生活保護」を受けることができませんでした。

 白石区役所の水際作戦で、姉妹が亡くなった悲惨な事件でした。 

 

また厳しくなった「生活保護受給」の垣根

 

「派遣切り」が 起きる前に生活保護を受けるときには、小銭がスボンに入っていないかジャンプしてみろとか、財布を見せて1円でもお金が入っていれば生活保護を受給させないというのが通常に行われていました。

この「派遣切り」の生活保護のバラマキの頃から、誰でもNPO法人を通じて申請すれば通ると思っていましたがそうでもなくなっているようです。

歳をとって働けなくなったから(もしくは働く気がなくなったから)「生活保護を受給」といかないのでは、年金も貯金もない高齢者は気がきではありません。

 

生活保護受給の水際作戦の裏にある「不正受給」

 

この生活保護の水際作戦が厳しくなったのは、「一部の悪人」が生活保護を不正受給して、弱者の最も大切なセーフティーネットを食い物にしているという事実が報道されているからにほかなりません。

働けるのに、わざと働かないで生活保護を不正受給する人間。

本当は仕事をしているのに、仕事をしていないように見せかけて生活保護を不正受給する人間。

マンションを買うような金があったり、ベンツを買うような金があったりするのに、生活保護を不正受給していたというニュースもありました。

本来は生活保護をもらう立場にない人間が、生活保護を受けながらのうのうと遊んで暮らしているという、一部の悪人たちの報道が「生活保護」に対する世間の目を厳しくさせ、受給をまた厳しいものにしたと思われます。

 

 生活保護の不正受給は167億円

 

厚生労働省は2018年に「2015年度の生活保護費の不正受給数が4万4,466件となり、過去最多を更新した」と発表しました。

不正受給の合計額は167億円。

すべて税金です。

また、外国人が「生活保護」を食い物にしているというニュースもありました。

これらの人間たちには「生活保護」を受給させ、ほんとうに働けない高齢者に「生活保護」を受給させないのでは本末転倒です。

わたしの知っている生活保護の受給者でも、働こうと思えば働けるひとが数名います。

しかし、働くと「生活保護」の既得権を手放すので働きません。

 

高齢者の生活保護が半数を占める現状


ここ10年ほど生活保護を受給する人数は2014年をピークに減っていますが、「高齢者世帯」のみが増え続けています。

生活保護の対象世帯の半分は「高齢者世帯」が占めています。

年金が無いなどの理由で、生活が困窮している高齢者世帯が増え、ここ10年ほどは「高齢者世帯」のみが増え続けています。

このまま、高齢者の「生活保護受給者」が増え続ければ、生活保護制度自体が破綻しかねません。

 

生活保護をもらうための4条件

 

生活保護をもらうための主な4条件は以下の通りです。(世帯単位です)

 

・資産をもっていない人

・働くことができない人

・他に利用できる公的制度がない人

・親族からの支援が受けられない人

 

この中の「働くことができない人」が曲者で、働く意欲がないだけではもらえず、病気やケガなどで働けない人という意味です。

いくら高齢でも、健康で働ければ「生活保護」はもらえないのが基本です。

 

簡単に老後は「生活保護」とはいかなくなる

 

「老後の生活は生活保護に頼るから」と安易に口にする人がいますが、そう簡単に「生活保護」は頼れるような存在ではなくなりつつあります。

わたしもいざとなったら「生活保護」を受給して、その範囲内で入れるグループホームを探そうと思っていましたがそう簡単にはいかないようです。

少しでも財産があるとダメなら若いうちにすべてお金を使い切り、老後は「生活保護」とはもはやいかず、働くことができる以上文無しでも「生活保護」は受給できません。

年金ももらえず、生活保護も受給できず、不安定な生活を送らざるを得なければ自暴自棄になって犯罪を犯すか、死ぬしかなくなります。

 

どうしても困ったら役所の窓口へ 

 

どうしても生活に困ったときは、もよりの役所の窓口に、堂々と相談に行きましょう。

シンプルですが確実な手段です。

もし、本当に「生活保護」が必要であれば通る可能性は高いですし、そうでなくても生活を支えるための制度を教えてくれます。

将来を悲観して犯罪を犯す前に、使える制度を使って生き延びましょう。

そして、年金を支払っているひとは老後「困窮」しないように、十分作戦をたてておきましょう。

その作戦をこのブログで発信していきたいと思います。